残心

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残心という言葉がある。

ざんしんと読む。



かつて極真空手に2人の名選手がいた。

1人はスイスの生んだ名手、アンディ・フグ。

空手からK1に活動の場を移し、何度も劇的な敗北を繰り返しつつも、名勝負製造機と呼ばれた男。

敗北の後、あえて挑戦し勝利するところから、彼のための大会にリベンジというタイトルがつき、流行語になった。

そしてミスターK1は呼ばれた。

彼以上の成績の選手はいたが、彼こそがその名にふさわしい。

青い目の侍と呼ばれた。




その彼を2度失神KOした男が、フランシスコ・フィリオ。

ブラジルに渡った日本人師範に空手の真髄を叩き込まれた。

彼はK1初挑戦の試合で、KIチャンピオンであるアンディを左フック一撃でマットに沈めた。

まさに極真の理想である一撃を体現した男。




その数年前、2人は極真の世界大会で対戦している。

「止め」の声の直後、フィリオの蹴りがアンディに入り、糸の切れた人形のように崩れ落ちた。

本来であれば、アンディの負けとはならない。

しかし、空手は武道であり、止めの声で警戒を解いたアンディは負けとされた。




残心に敗れたと言っていい。

残心とは、技を終えた後でも心を抜かず、警戒を怠らない事を言う。

これは格闘技のみでなく、芸道一般で使われる言葉である。

ダンスの切れ目のふとした動作、弓道なら打ち終わった後も的を見つめる心、茶道では客を見送り姿が見えなくなるまで心の隙を持たない事を言う。




仕事でも同じである。

机の上を見れば、残心が見える。

美しい所作こそが残心。

躾と言う文字は、身につく美しさと書く。

こればかりは、どんな美人でも演じられるものではない。




残心の真髄は、余韻なのである。



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